6月2日(火)9:30
教室に入ると、
小黒板にはひまわりの絵。
季節のテーブルには、池と蓮の上にはカエルの折り紙。
シュタイナー学校では、季節を感じる教室の彩りを大切にしている。
子どもたちも、教室に入った瞬間、目をキラキラさせながら、黒板でイキイキと輝くひまわりとキジムナーたちの世界に浸っている。
7〜14歳の時期には、「世界は美しいもの」と感じる時期。安心して「自分」と「世界」が結びついていく。
静と動、呼吸をするように。授業はいつも輪になるよう配置された椅子に座って、静かに「朝の挨拶」「祈り」そして「前回の授業の振り返り」から始まる。
次は「動」歌いながらリズムに合わせてお手玉を回す。先生2人、子ども3人の5人が一人ひとつずつお手玉を持って、歌いながら、丸い円を保ちながら、右から左へ、左から右へと回していく。
意外と難しい。一人でもリズムが遅れたり早かったりすると、渋滞を起こしたり、一人が2つお手玉を持って止まってしまったり。
歌いながら手を動かし道具を回す、3つのことを同時に行うのは、大人でも普段使ってない領域の脳みそをフル回転する感じ。
公立の小学校は「右」「左」と黒板に書いてあって覚える(暗記)していくが、この学校では、リズム遊びをしながら(実はめちゃくちゃ難しいんだけど)、楽しく、カラダが覚えていく。
早く完璧にできることよりも、楽しく、自分に集中しながらもみんなができるよう応援し合うプロセスで、自然とお友達との調和が育まれていく。
リズムの後は、また「静」へ。
いきなりひらがなや漢字を書く、覚える。のではなく、シュタイナー学校では、「フォルム」を描くことから始まる。
真っ直ぐに線を描く。均等の幅で同じ円を描く。フォルメンノートの端から端までの幅に収まるように中心がずれないようにグルグル円を描く。
そういった曲がらないように描いたり、幅感覚を、手首や指先にまで神経を届かせ「書く」。内面で何を感じているのかを味わう。
内側から外側へ描くときと外側から内側へ描くときの内面の動き。内向性と外向性の気質の両方を無意識レベルで体験する。
一本一本の線を描くことの奥深さ。
大人の私が描いても、上手くいかないかもって弱気になったら曲がってしまったり、強気になって早く描いたら太くなってしまったり。
今の教育では、まだまだ「早く、正しく、暗記する。できるようになる。」表面的な結果を出すことが重視されてるけど、
それは、もうAIがやってくれる時代がすぐそこにきている。
これからの時代、7歳からの学び始めは特に、人ひとり一人の内面を豊かにして、自分の「こころ」と「からだ」がホントの意味で「自分のもの」となっていくこと。
それが、自分を信じて、人を信じれて、世界とつながり、新しい創造ができる力の土台となっていく。
沖縄に嫁に来て9年目、2児の母。沖縄でシュタイナー学校設立準備中。詳しくはこちら